◆卓球・ノジマTリーグ 神奈川0―3日本生命(24日、東京・代々木第二体育館)

 女子のプレーオフ決勝が行われ、レギュラーシーズン2位の日本生命が同1位の神奈川を破って2季ぶり5度目の優勝を飾った。第3試合で早田ひな(日本生命)=北九州市出身=が平野美宇(神奈川)とのパリ五輪女子シングルス日本代表同士の対戦を3―1で制して決着をつけた。プレーオフのMVPには日本生命の笹尾明日香と麻生麗名が選ばれた。

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 会心の笑顔で祝福の紙吹雪をあびた。エースの早田が同じパリ五輪シングルス代表の神奈川・平野を3―1で撃破。チームを2季ぶり5度目の頂点に導き「日本生命レッドエルフのチームにいて本当によかった」と喜んだ。

 第1ゲーム(G)は強烈なフォアハンドなどがさえて11―8で先取し、もつれた第2Gも最後は高速ラリーを制し13―11で連取。第3Gは奪われたものの、第4Gは6連続得点などで勢いに乗り11―6で決着をつけた。

 個人としても負けられない理由があった。3月初旬に開催された国際大会でも両者は激突。この時は体調不良もあり0―3で敗れており「ここがリベンジする場だと思った」と雪辱も果たした。

 頼れる早田を日本生命の村上総監督も「戦う時の心の持ち方が本当に成長した。自分が強い、有利だとか本当に思っていない。特別な心の持ち方をマスターしている」とたたえる。常に「挑戦者」の精神を維持して戦える部分も早田の強みだ。

 五輪選考争いもあり今季は出場も限られたが、勝負どころで愛するチームに貢献したかった。「レッドエルフへの応援がパワーになり押し切れた。この舞台で勝ち恩返しをしたかった」と思いを完遂。その上で「金メダルを取るため、より海外に目を向けていきたい」とこの先を見据える。日本のエースとしてもパリへ弾みをつけたVだった。(山田孝人)